水銀規制(水俣条約)はご存知ですか?

送電、発電

今年10月に、温暖化防止に対する京都会議、京都議定書に匹敵するような、環境関係の国際会議が日本の熊本県で行われます。その名は「水銀に関する水俣条約」(Minamata Convention on Mercury)です。これはその名の通り、公害病の原因である水銀を、国際的にどのように規制するか?を決める条約で、以下のことを決定する予定です。

  1. 条約発行後の鉱山の廃止、(既存分は発行後15年後に廃止)
  2. 輸出入は条約で認められた範囲で許可制
  3. 2020年までの使用製品の製造、輸出入の禁止
  4. 化学工業の製造プロセスでの使用制限
  5. 石炭火力発電、セメント製造等の大気への排出規制

以上経産省(外務省,環境省)の発表内容
「水銀条約政府間交渉第5回会合」
特に3、の使用製品の中に電池、蛍光灯、水銀灯が含まれます。厳密に言えば、LED,有機EL以外の現代主流の照明は総て関係します。
なお条約の基準案では、水銀使用量の微量の製品は、現行の水銀灯以外の商品は制限をクリアするらしいですが、「水銀に関する条約の制定について」(日本電球工業会資料)
原料の確保や、海外規制の先行による市場の縮小を考えると2020年度より以降は蛍光灯や放電灯(セラミックランプ等)の新規の設置は非常にやりにくいかと思われます。

つまり、今から7年後以降は、例えば蛍光灯の球は手に入りにくい可能性があります。そのため、昔のように蛍光灯の球だけを変えて、器具を長期間活用することが難しいため、もし蛍光灯を使うとすると、その節電効果が費用対効果で取り戻せるかどうかを検討する必要があります。

もし一日の使用時間が短くて、長寿命の製品を使えば、トータルで費用対効果が出る可能性がありますが、一般的にはこれから10年以内に現状照明器具をLEDか有機ELに変える必要性があると考えます。

なお、新設に関しては一般にLEDがコストパフォーマンスが良いですが、放電灯に関しては、費用対効果が未だセラミックランプ等のほうが大きく有利なので、長時間使用を前提に、現在はセラミックランプ等を更新して、10年以内にLEDに切替えた方がトータルの費用対効果は大きいです。

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